なぜお客様は、あなたから商品を買ってくれたのでしょうか?
この質問にスパッと答えられる人は、本記事を読む必要はありません。
逆に自分の強みがわからず、お客様に直接聞いてもみたけれどピンとこないという経験がある方には、大きなヒントとなる情報をまとめました。
結論から言えば、あなたの「強み」をお客様から聞き出す方法は、次の質問を投げかけるだけです。
この質問をお客様に投げかけるだけで、たちまちあなたの強みがわかってしまいます。
本記事では、この質問で強みが聞き出せる理由やその根拠まで解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
「強み」を聞き出せる人は、強い
まずは強みを聞き出せるようになるメリットから確認しておきましょう。
商品やサービスの「強み」を聞き出せる人は重宝されます。
フリーランスでも企業でも、お客様から見た自分の強みを客観的に知っている人は少ないからです。
「食べてもらったらわかるはずです」「使った方はリピートしています」のように、強みがあるはずなのに言語化できていない商品も少なくありません。
既存のお客様が感じている強みを知り、新規のお客様に伝えるスキルをもっていれば、かなり重宝されるのは想像がつきやすいでしょう。
自分の強みを言語化してほしいのは、個人も企業もおなじなんだね。
みんな「知りたい」と思っているのに、聞き方がわからないっていうところも共通しているよ。だから聞ける人はそれだけ強いんだ。
大小問わずビジネスオーナーなら、強みの聞き出し方を知っておきたいところです。
強みの種類は2つある
既存のお客様からサービスの強みを聞いて、それを新規のお客様に伝えるためには、2種類の強みを分けて考えなければいけません。
- 選ばれる理由としての強み
- 選び続けられる理由としての強み
- それぞれなにがどう違うのか、かんたんに解説します。
1. 選ばれる理由としての強み
選ばれる理由としての強みとは、数ある競合の中であなたの商品が優位となるポイントのことです。
お客様が商品やサービスを初めて利用する時に重要になります。
- 店舗が家に近かった
- 営業時間が自分の都合に合っていた
- 欲しい時にキャンペーンをしていた
- テレビや雑誌などのメディアで見た
- 知人からおすすめされた
選ばれる理由が一番知りたいんだよなー……。
そのとおり、みんなが知りたいのは「選ばれる理由」の方なんだ。
次の集客に繋がるのがこの「選ばれる理由としての強み」です。
2. 選び続けられる理由としての強み
選び続けられる理由としての強みとは、一度(ないしは複数回)サービスを経験したからこそ感じる強みです。
お客様がリピートするかどうかに関わっています。
- 「おいしい」「気持ちいい」などの体験
- スタッフの人柄やお店の雰囲気
- アフターフォローの充実
「おいしい」っていうのは、選ばれる理由にはならないの?
食べる前に「おいしい」とはわからないよね、体験は一度サービスを受けてからしかわからないんだよ。
選び続けられる理由は、体験した上でお客様が気に入ったポイントだと考えて良いでしょう。
「うちの商品のどこが好きですか?」の罠
勘のいい人はここまででお気づきかもしれませんが「うちの商品のどこが好きですか?」という質問で聞けるのは、選び続けられる理由です。
すでに商品やサービスを購入したことがある人は、体験した後の魅力を語ってしまいます。
たとえば僕は「天下一品」によく通っています。理由は他店では味わえないこってり味が好きだからです。
それを受けて「こってり味が魅力」と打ち出しても新規の顧客には伝わりません。こうして「食べればわかる」という訴求が出来上がってしまいます。
げげ!強みであることには間違いないけれど、新規の顧客には刺さらないのか!?
フリーランスなら、既存クライアントから「人柄がいいよね」と褒められても、新規顧客に訴求しにくかったりするね。
すでに商品やサービスを体験した人に「好きなところ」を聞くと、選び続けられる理由を答えてしまうところに注意しましょう。
魔法の質問のタネ明かし
ここで、魔法の質問のなにがすごいのか、そのタネ明かしをしましょう。
「この商品を選ぶ前は、どんなことを試しましたか?」
質問されたお客様の記憶は、商品やサービスを体験する前まで一気にさかのぼります。
悩みに対していきなりお金を書ける人は少ないので、大抵の場合セルフでどうにかしようと試しているはずです。
商品を購入する間の行動に一貫性があるならば、それがあなたの見込み顧客の行動です。
質問の答えを聞きながら会話を続けて、セルフでは何がうまくいかなかったのか、ほかにどんな商品を検討したのかを聞き出します。
これらの答えがニーズであり、競合であり、最後にあなたの商品を購入を決めた理由が選ばれる理由としての強みです。
お客様の迷いや比較の中にヒントがあったのか!
見込み顧客だったころにタイムスリップしてもらうのも重要だよ。
周囲の意見にひっぱられないように、できればお客様と1対1でインタビューするとよいでしょう。
「強み」を聞き出すユーザーインタビュー
本記事で紹介した方法は、ユーザーインタビューと呼ばれる業務で使われるテクニックのひとつです。
ユーザーインタビューは、インタビューといってもメディアで公開されるようなものではなく、商品開発や広報に活かすのが主な目的となります。
一般消費者や専門家を対象に、本記事で紹介したような工夫を凝らした質問を投げかけて、今後につながる気づきを発見します。
書籍で学ぶなら『マーケティング・インタビュー―問題解決のヒントを「聞き出す」技術』がおすすめです。
聞き方の工夫や事例が多く、具体的な方法が身につくでしょう。
「強みを聞き出せる」という強みを手に入れよう
「自分の商品やサービスの強みがわからない」という悩みは、ビジネスをしている多くの人が持つ共通のものです。
仮に強みを知っていたとしても、新規顧客に刺さる訴求ではない場合もあります。
お客様の声から自分の強みを見つけるには工夫が必要なのです。
逆に、工夫すべきポイントを知っていれば有効なインタビューができるでしょう。
本記事で紹介した内容を活かして「強みを聞き出せる」という強みを発揮してください。
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