サイトにLINEのボタン置いてみたものの、タップされているのか分かんない……
GTM、もしくは GA4 を使えば計測できるよ！
Google アナリティクス4（GA4）やGoogleタグマネージャー（GTM）を使えば、LINEボタンのタップ数を簡単に計測できます。
計測しないままでは「どのページでよく押されているのか」「どんなユーザーが興味を持っているのか」といった貴重なデータを活用できず、効果的な施策を打つことができません。
この記事では、「GA4だけで計測する方法」と「GTMを使って計測する方法」の2パターンをわかりやすく解説します。
LINE登録URLのタップ計測、GA4とGTMのざっくりした違い
ホームページやブログに設置した「LINE友だち登録」のタップ数を計測する方法は、2つあります。
GTM（Google タグマネージャー）とGA4（Google アナリティクス4）です。
2つの方法には、ざっくり以下のような違いがあると考えてください。
「GA4だけでやる場合」は、設定がシンプルで済みます。GA4の管理画面で設定すれば、その後は何人がLINEボタンをタップしてくれたのかが分かるんです。
一方「GTM（Google タグマネージャー）を使う場合」は、いろんな広告ツールやヒートマップ、チャットツールなど複数のタグをまとめて管理できるのが強みです。
LINEボタンのタップ数を計測するだけでなく、「広告にもコンバージョンを同時に送る」「他のツールと連動してサイトの分析を深める」など、複雑な分析をするならGTMが圧倒的に便利。
「単にタップの回数が分かればいい」って人はGA4、「いろいろ連携して本格的に計測したい」って人はGTMを選ぶといいと思います。
個人的には、分析や広告連携をする可能性があるなら、GTMでの設定を頑張ってやるのがおすすめです。
本記事ではどちらの設定方法もご紹介します。GTMでの設定に挑戦し、難しすぎたらGA4でサクッと設定するとよいでしょう。
GTMを使ってLINEタップを計測する方法
まずはGoogle タグマネージャー（GTM）を使ったやり方を解説します。
メタ広告など複数のツールと連動したい方は、頑張って設定してみてください。
難しそうだなぁ……。
難易度が高いと思ったら、この後に解説する「GA4で計測する方法」を試してね！
GTMの役割
GTMは、複数のツールの管理人のような存在です。
通常、分析ツールや広告を導入しようとすると、サイト内にそれぞれに指示を送るタグを埋め込まなければいけません。
しかし、サイト管理の技術を持っていない人にとって、毎回タグを挿入するのはハードルが高い……。
そんなとき、GTM（Google タグマネージャー）なら、GTMのタグを1つサイトに埋め込みさえすれば、対応したタグはすべてGTMでポチポチと管理できるようになります。
サイトに直接書いていた「メタ広告のタグ」「ヒートマップのタグ」「GA4のタグ」なんかを、GTMでポチポチ管理できるようになるのか。
そういうこと！コードを書く技術がなくてもマーケティングができる便利なツールだよ！
今回は、ユーザーが「LINE友だち登録」ボタンを押したことをトリガー（きっかけ）に、GA4のイベントを発火（発生）させる設定をしていきます。
STEP1：クリックを検知するためのトリガーを作る
まずは、トリガーと呼ばれる、イベントが発生するキッカケを登録しましょう。
GTMの管理画面を開いたら、左側メニューからトリガー、新規へと進めていきます。
「トリガーの設定」をクリック。
トリガータイプ:「クリック – リンクのみ」
「一部のリンククリック」にチェックし、「Click URL が lin.ee を含む」ように指定。
「LINEタップ」など分かりやすい名前を付けて保存。
これで、自分のサイト上で「lin.ee」や「line.me」に向かうリンクだけを検知してトリガーを発火させる設定が完了です。
STEP2：GA4にイベントを送るためのタグを作る
今度は「トリガーが起きたら、GA4にイベント発生を伝える」というタグを作っていきます。
GTMの左メニューから「タグ」、「新規」へ。
タグ設定をクリック。
タグタイプ 「Google アナリティクス：GA4 イベント」
「計測ID」と「イベント名」を入力。
イベント名:は、GA4上のイベント名です。「line_friend_click」など任意のわかりやすい名前をつけましょう。
GA4の測定IDを知るには、GA4の管理画面から、左下の「設定」「データストリーム」へと進み、ウェブストリームを開きます。
ウェブストリームの詳細に「測定ID」が表示されますので、コピーします。
コピーした「測定ID」をGTMで貼り付けましょう。
余裕があればイベントパラメータの link_url = {{Click URL}} や page_location = {{Page URL}} を設定して、細かい分析をしてみるとよいでしょう。
次に、画面を下にスクロールし、トリガーを設定します。さっき作ったトリガーを選択、タグ名は任意の分かりやすい名前を付けて保存。
ここまでで、設定は完了です。お疲れ様でした！
STEP3：プレビューモードでテストし、公開
設定がうまくいったかどうか、「プレビューモード」をオンにして自分のサイトを開き、実際にLINEボタンをクリックして確かめてみましょう。
デバッグ画面で「未配信」にあったタグが、LINEのURLタップをきっかけに「配信済みのタグ」に移動したら成功です！
正常にイベントが飛んでいればOKなので、そのまま「公開（Publish）」ボタンを押して本番反映します。
GA4のリアルタイムレポートでチェック
公開したら、GA4の管理画面でリアルタイムレポートを見て、作成したイベントが発生しているか確認します。
問題なく計測されていれば、「エンゲージメント > イベント」の一覧に数時間〜1日後くらいでデータが溜まってきます。
もし、これをコンバージョンとして設定したいなら、GA4の「イベント」一覧でこのイベント名に「コンバージョンに含める」チェックをつければOKです。
今後はLINEタップがコンバージョン扱いになります。
ここまでの設定がうまくいけば、本記事の目的は達成です！
GA4 だけでLINEタップを計測する方法
だめだ…、むずかしくてできない……。
GTMの設定が難しかった片は、より手軽なGA4の設定を試してみましょう！
下準備：GA4の拡張計測（Enhanced Measurement）を確認する
GA4には「拡張計測機能」という、サイト外に飛ぶリンクのクリック（外部リンク）を自動でイベントとして記録してくれる仕組みがあります。
LINEの友だち追加用リンク（https://lin.ee/...とかhttps://line.me/...など）は、基本的に外部リンク扱いですから、これが有効化されていれば**「click」という名前でイベントが飛んでるはず**です。
GA4の管理画面を開く「データストリーム」から該当のWebデータストリームをクリック
「拡張計測機能」がオンになっているか確認し、「離脱クリック（Outbound click）」もオンにする
これで外部リンクがクリックされたとき、GA4が自動で「click」イベントを取得してくれます。
カスタムイベントを作る
「拡張計測機能」だとすべての外部リンクのクリックが「click」という同じイベント名でまとめられてしまいます。
そこで、LINEボタンのクリックだけを取り出すために「カスタムイベント」を作ります。
GA4の左下「管理（歯車マーク）」「データ表示」「イベント」の順で押す。
「イベントの作成」をクリック。
カスタムイベントを「作成」。
イベント名には「ラインタップ」などわかりやすい名前をつける。条件を設定したら作成。
event_name：次と等しい：clicklink_url：次と等しい： （LINEのURL）
この設定により、GA4は自動で「click」イベントが飛んできたときに「このURLはLINEだな、じゃあイベントを作ろう」と仕分けしてくれます！
レポートで確認する
設定が終わったら、実際に自分のサイトでLINEボタンを押してみて、GA4の「リアルタイムレポート」を見ると「line_tap」というイベントが数分以内にカウントされるはずです。
イベントが発生した！感動！
LINEのタップ数を測りたいって人は、この設定から始めてもいいと思います！
まとめ：どっちを使うべき？
- 「とにかくLINEボタンが何回押されたかだけすぐ知りたい！」 → GA4オンリーでOK
- 「メタ広告とか他の広告ツール・ヒートマップも連携したい」 → ぜひGTMで管理しよう
- 「いつかいろいろ連携したいかも…」 → 先にGTM導入しちゃうのがおすすめ
GTMでどうしても挫折しそうなら、まずはGA4だけでサクッと計測してみてください。
あとでじっくり落ち着いたときにGTMに切り替えてもデータは変わりませんし、とにかく「計測してみてデータを取る」ことが一番大事です。
おまけ：どのページで押されたか、どんなユーザーが押したか調べるには？
GA4の場合、イベントが記録されたら「探索（Explore）」という機能で見たい指標をいろいろ細かく分析できます。
たとえば「イベント名：line_tap でページタイトルごとのイベント数を表示」すれば、「どの記事ページで一番多くLINEボタンが押されてるか」が分かります。
さらにユーザー属性（年齢層やデバイスカテゴリーなど）でも絞り込むと、「スマホユーザーのほうがLINEボタン押してるなー」みたいな発見もできたりします。
ということで、LINEの友だち追加ボタンが何回タップされているのかを把握するための2つの方法、GA4オンリーとGTM使用の２種類をお話ししました。
もし「もうちょっとここが分からないよ！」という点があれば、遠慮なく聞いてください。
とりあえず「LINEボタンが押された数を知る」だけでも、運用・改善のモチベーションが全然違ってきますから、ぜひトライしてみてくださいね。
コメント